においの感じ方には、小さい頃の記憶が影響を与えている―。開催中の全国都市緑化北海道フェア(ガーデンフェスタ北海道2022)の協賛会場・苫小牧市のサンガーデンで開かれた講座で、そうした話を聞いた。
講座では、市内に自生するキハダやサンショウなど10種類の植物の香りを凝縮した蒸留水を気化させ、参加者に嗅いでもらう場面もあった。講師を務めた道立総合研究機構林業試験場の脇田陽一森林環境部長は「小さい頃に嗅いだ経験がないと、そのにおいを感じない場合がある」と解説。参加者は実際に体験し、人によってにおいの感じ方に違いがあることに驚いていた。
嗅覚を養うには子どものうちに多くのにおいに触れることが大切―。脇田部長のそんな話が印象に残る講座だった。サンガーデンと出光カルチャーパークで7月24日まで「感じるガーデン」をテーマに、花と緑に関する企画が展開される。木の香りを体感できるコーナーもサンガーデンに設けられている。(河)