環境省支笏洞爺国立公園管理事務所(千歳市)は15日、樽前山の国内外来種の除去に向けた現地調査を行った。北東斜面沿いのお花畑コースで、本来生育していなかった高山植物のコマクサを確認した。7月28日に除去作業を行う予定。
同事務所の職員やパークボランティアなど計11人が参加し、「樽前山の自然を愛する会」(新沼友啓代表)の2人がガイド役を務めた。当初は外輪山の東ピークで調査を予定していたが、強風と霧のため登頂を諦め、お花畑コースに変更した。
新沼代表はコマクサの特徴についてサンプルを見せながら解説。「付け根からきちんと除去しないと再生してくる」と除去のポイントも示した。その後、幾つかの場所でコマクサを確認した。
コマクサは赤や白、ピンクの花の美しさから「高山植物の女王」とも呼ばれ、人気を誇る。しかし、樽前山には生育していなかった植物で、人の手で持ち込まれ繁殖したとみられている。環境省は本来の自然に戻すため、2004年から除去作業を続けている。