この春、むかわ町にすがすがしい新しい風が吹きました。地酒「鵡川」ができたのです。第6回は、今月下旬に販売開始となるこのお酒をご紹介します。
むかわ町は、旧鵡川町と旧穂別町が2006年に合併した町です。合併15周年を記念して町内の生産者の方たちが新たにつくった地酒のお披露目会が3月27日に町松風のチャレンジショップでありました。「清流とお米でつなぐ共同プロジェクト実行委員会」の小坂幸司会長に話を聞くと、「胆振東部地震があって皆さんがもやもやした中にいたので、むかわ町のために何か新しいものを―と考えていた。むかわの情景を思い出しながら、楽しんで飲んでもらいたい」という思いが込められているとのことです。「ななつぼし」の甘さがふんわりと口に残り、後味は辛さも漂う楽しい風味のお酒となっています。
この日、買い物をしたらプレゼントでもらえる記念品を先に頂きました。会場内ではお米すくいや、だるまいも、チーズ、ホッキ、シイタケなどの販売もあり、多くのお客さんでにぎわいがありました。竹中喜之町長も来場されており、「地酒が震災、新型コロナウイルスにも負けないつながりを生むきっかけづくりになってもらえたら」とおっしゃっていました。
古いものは大切に受け継がれ、新しいものと循環し、さらにすてきな町になってほしいと思いました。
(金野英津子)
=第2、第4土曜日掲載=