カレイの春 苫小牧港・東港に到来 待望クロガシラ活性高く ニシン卵狙い岸寄り

  • 釣り
  • 2022年3月24日
投げ釣りで狙うクロガシラカレイ=苫小牧港・東港

  投げざおで楽しむ春のカレイ釣りが胆振太平洋の海岸で始まった。苫小牧港・東港と周辺でクロガシラの活性が高くなっており、30~40センチ級の良型情報が聞かれる。春ニシンの卵を狙って岸寄りし、5月にかけて産卵するクロガシラカレイ。春の好ターゲットだ。

   3月中旬の休日、東港中央水路では通称・一本防波堤、弁天の砂浜合わせて10組ほどが釣り座を構えていた。平日でも10組以上の釣り人がいる人気ポイント。例年、気の早い太公望は極寒の2月下旬にはさおを出すが、今年は大雪で入釣が難しかったこともあり、雪解けが進んだ3月中旬、一気に本格化した。

   毎年春、苫小牧港や室蘭港で釣りをするという苫小牧市内の50代の男性はこの日午後、一本防波堤で35センチのクロガシラを上げた。魚信はその後もあったものの、食いは浅い。「クロガシラはこれからが本番。この時期は1匹釣れれば御の字」と満足そう。前日に良型が釣れていたのも見ており、はしりの時期としてはいい感じでは、と話した。

   男性のタックルは4・05メートルの投げざお3本仕立て。自作の遊動式2本針仕掛けに塩で締めたイソメを房掛けし、80~100メートルほど投げていた。

   苫小牧のカレイ狙いの釣り人には遠投派の”キャスター”が多い。4メートルを少し超えた硬めの投げざおで、30号前後のおもりを付けた仕掛けを道糸のマーキングで5~6色(1色25メートル)飛ばす、すご腕の釣り人も少なくない。

   石狩湾新港や小樽方面など日本海では、コマセを入れたネットやロケット籠を仕掛けに付けて投げ、周囲の魚を寄せて釣るスタイルがあるが、太平洋側は飛距離優先派が多いとみられる。PEラインなど極細の道糸にテーパーの力糸を結び、フルスイングで仕掛けを遠くへ飛ばす投げ釣りの醍醐味(だいごみ)を楽しむ。

   男性は「さおをシュッと振り抜いて仕掛けが遠くに飛ぶと爽快。ゴーマル(50センチ)サイズが目標」と楽しそうに話していた。

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