アイスホッケーアジアリーグのジャパンカップは5、6両日、苫小牧市の白鳥王子アイスアリーナなどで4試合が行われた。王子イーグルスは、ひがし北海道クレインズとの首位攻防戦で1勝1敗とし1位の座を守った。3位の栃木日光アイスバックスは東北フリーブレイズと1勝1敗だった。
6日
▽4回戦(白鳥王子アイスアリーナ)
王子イーグルス3―2ひがし北海道クレインズ
▽得点者【王】高木、中島(橋本)久慈(高木、大澤)【ひ】山崎(上野、河合龍)重野(蓑島、河合卓)▽GK【王】マッキンタイア【ひ】オージンシュ▽シュート数【王】25【ひ】24▽反則【王】6分【ひ】4分▽パワープレー得点【王】0【ひ】0▽キルプレー得点【王】0【ひ】0▽観客数1024
王子が接戦を制した。第3ピリオド中盤に一時同点に追い付かれるも、17分すぎに久慈がシュートリバウンドを押し込み決勝点。ひがし北海道は猛追を見せるも、あと一歩届かなかった。
▽同(フラット八戸)
栃木日光アイスバックス5―2東北フリーブレイズ
5日
▽3回戦(白鳥王子アイスアリーナ)
ひがし北海道クレインズ5―3王子イーグルス
▽得点者【ひ】河合卓(齊藤、大津夕)大津晃(小原、ゾルマニス)山崎(池田、入倉)大津晃(小原、ゾルマニス)上野(梁取)【王】橋本(中島、佐々木)三田村(山田、レデンバック)久慈(大澤、ハリデー)▽GK【ひ】オージンシュ【王】マッキンタイア▽シュート数【ひ】28【王】31▽反則【ひ】2分【王】4分▽パワープレー得点【ひ】0【王】0▽キルプレー得点【ひ】0【王】0▽観客数1093
第1ピリオドに2点を先行した王子だったが、2ピリ以降は相手の攻撃を止め切れずに逆転された。ひがし北海道は大津晃の2得点など、オフェンス面がよく機能した。
▽同(フラット八戸)
東北フリーブレイズ6―4栃木日光アイスバックス
―古巣相手に躍動 FW高木「絶対に勝ちたかった」
王子のFW高木が、6日の4回戦で2012年から7季在籍した古巣相手に躍動した。まずは第2ピリオド4分すぎに「フレッシュな状態でいけた」と交代直後に敵陣左側でパックキープすると、弧を描くように右サイドに移動しミドルシュートを決めた。
同点とされ迎えた3ピリ終盤には、CF大澤が執念で引いたフェイスオフパックを「リバウンドが出るように」(高木)低くシュートし、FW久慈の決勝点につなげた。5日の3回戦では帯氷時に2失点と悔しい逆転負け。それだけに「きょうは絶対に勝ちたかった。ゴールに向かう姿勢を強く出すことができた」と胸を張った。
オフェンス面は、現在得点王争いを演じる久慈とFWコンビを組んで5得点12アシストと好調の高木。一方で「失点も多い」と反省点を口にし、12日に八戸市で開幕の全日本選手権準決勝以降に向け、「まずは守備で体を張ってから攻撃でも活躍したい」と語った。
―菅原監督 相次ぐ接戦に手応え
10月24、25両日に釧路市開催されて以来今季2回目となった北海道ダービーは、またしても1勝1敗と大接戦の様相を呈した。
5日の3回戦は王子が第1ピリオドに先行。勝利への流れができたかに見えたが、「パック保持者へのプレッシャーが甘かった。余裕を持って動かれてしまった」と菅原監督が言うように、中盤以降失点がかさんで逆転負け。攻守にスピード感ある試合運びをしてきた相手に10月末から続いた連勝を止められ、本拠地初黒星も喫した。
6日の4回戦も、2点を先行後に追い付かれる前日と同様の展開に。3ピリ前半にはペナルティーで計4分の数的不利な状況を迎えたが、「よく努力し続けてくれた」(監督)と気迫のこもった守備でしのぐと、試合終盤の勝ち越しにつながった。
次の週末にはトーナメントの全日本選手権が迫る中、「厳しいゲームを勝てたのは大きい」と2年ぶりの王座奪還に向け手応えを感じた様子だった。
ひがし北海道クレインズ・FW池田一騎主将 きのうの勝利の試合では攻撃ゾーンで長く戦えたが、きょう(6日)は惜しい試合だった。12日からの全日本選手権は一発勝負。タイトルを必ず取り返したい。