夏の風物詩のヒメマス(チップ)釣りが1日、千歳市の支笏湖で解禁された。初日は平均50匹程度の釣果で、100匹超えの大台に乗せる釣り人もいるなど、上々の滑り出しとなった。
この日の支笏湖畔は最高気温22・8度と7月下旬並みの陽気で、風も穏やかな釣り日和。解禁時刻の午前3時に湖畔の各ボート置き場から、何本ものさおを付けた動力船が次々と繰り出し、湖のあちこちで釣り糸を垂らす光景が広がった。
ここ10年ほど初日に訪れているという苫小牧市緑町の会社員佐藤哲也さん(53)は約30匹を釣り、「昨年の初日より少ないが、形は今年の方が大きい」と笑顔。妻の暁子さん(48)は「美しい景色の中で釣りができるのも魅力」と声を弾ませた。
官民連携組織・支笏湖ヒメマス釣魚対策協議会(事務局・千歳市)によると、初日の出船数は前年同期比21隻減の146隻で、例年並みのにぎわい。昨季の釣果は過去最高の20万4438匹で、周期的に今季は落ち込む可能性もあるが、支笏湖漁業協同組合の佐藤晴一事務局長(67)は「スタートとしてまずまず。このまま続いてほしい」と願った。
漁期は8月31日まで。釣りは遊漁券の購入が必要で、時間や解禁区域などの制限もある。