帯広市内のJICA（国際協力機構）北海道センター帯広（西20南6）にあるレストラン「おびくっく」は、5月からメニューをリニューアルした。世界各国の料理を楽しめる「JICAスペシャル」が新登場したほか、不定期に提供していた人気メニューを常時用意し、定食も充実させた。田中繁治店長（64）は「おびくっくを知っていても来たことのない人も多い。面白そうと思ったらぜひ来てほしい」と呼び掛けている。

　JICAスペシャル（830円）はリニューアル以降1番人気のメニューで、ヨルダンのチキンバーベキューを提供。イスラム教徒も食べられる「ハラール」に対応している。7月中旬からはブラジルのフェジョアーダを提供する予定で、今後2、3カ月に1度メニューを替えていくという。

　また、とんかつやしょうが焼きなど常設の和食メニューを増やしたほか、不定期ながら好評だったベトナムのフォーや中央アジアのラグマン（麺料理）などを常時提供する。

　コロナ前に比べると近年は一般の客足が遠のいているといい、定番メニューの充実によって気軽に入ってもらいやすくする狙いだ。

　JICAスペシャルを提案した料理人の高橋咲衣さん（22）は、以前働いていたベーカリーからおびくっくに移って約半年だが「店長が優しく、挑戦させてくれた」と語る。田中店長は「作る楽しさを味わってほしい」と高橋さんを見守る。

　JICA帯広の根本直幸代表は「和、洋、エスニックとバランスよく選択肢がそろっている。気軽に立ち入ってもらい、食を通してJICAについて知ってもらえれば」と期待する。

　おびくっくは年末年始を除き年中無休。営業時間は午前11時半～午後2時半。