「マーラー:交響曲第6番《悲劇的》」 ▽「マーラー:交響曲第6番《悲劇的》/佐渡裕指揮、トーンキュンストラー管弦楽団」
オーストリアの名門トーンキュンストラーを率いて10年。首席指揮者を今シーズンで退く佐渡が、ウィーンゆかりのマーラーの大曲で有終の美を飾る。音楽の殿堂「黄金のホール」でライブ録音。指揮者と楽団、聴衆との固い信頼関係に胸が熱くなる。(エイベックス、2枚組2200円)
▽「矢代秋雄:交響曲、伊福部昭:日本狂詩曲/井上道義指揮、群馬交響楽団」
映画「ゴジラ」のテーマ曲で知られる伊福部の初の管弦楽曲「日本狂詩曲」。1935年、世界が21歳の才能を認めた。矢代の「交響曲」(58年)と共に、巨匠井上と群響の名コンビが掘り起こす。(オクタヴィア・レコード、3850円)
「†」 ▽「†/ドレスコーズ」
エルビス、ボラン、ボウイら偉大なミュージシャンの名を列挙し、「これがあればいい」とロックへの純愛を歌う「ロックンロール・ベイビーナウ」などを収録。10作目にして、ボーカル志磨遼平が自身の核の部分をあらわにした一枚だ。
(キング・3300円)
▽「20years/木村カエラ」
昨年デビュー20周年を迎えた木村の新録音を含む17曲入りベストアルバム。ポジティブにはじける名曲やヒット曲に心が弾む。新たなアレンジの「happiness !!! 」「Circle」からは経験に裏打ちされたタフさがのぞく。(ビクター・3850円)
▽「ラ・ファム・オ・ジュー・ドゥ・セル/ギャビ・アルトマン」
フランス出身で、南米やアフリカなどの遍歴経験を持つシンガー・ソングライターの2作目。塩で形作られた瞳を持つ女性が旅する、架空の物語を多彩な言語で歌う。自然豊かな海辺へ誘うような、心地良くメランコリックな歌声が印象的。(ソニー・3000円)