ぐるーり/世界の旅/国内編/福岡・太宰府天満宮/緑と歴史の社へ 天神様の総本宮/124年ぶりの大改修中

  • 時事イラスト, 暮ラ2
  • 2025年6月20日
道真公を慕って京都から飛んできたという伝説がある飛梅
道真公を慕って京都から飛んできたという伝説がある飛梅
㊨心の字の形をした心字池にかかる三つの太鼓橋をわたって本殿へ㊤本殿のすぐ裏にそびえ立つ夫婦樟
㊨心の字の形をした心字池にかかる三つの太鼓橋をわたって本殿へ㊤本殿のすぐ裏にそびえ立つ夫婦樟
外国人観光客も仮殿前で手を合わせていた
外国人観光客も仮殿前で手を合わせていた

 太宰府天満宮(福岡県太宰府市)は、学問の神様として親しまれる菅原道真公を祭る各地の「天神様」の総本宮だ。平安時代の学者、官僚で、晩年はこの地に左遷されて不遇のまま世を去った道真公の墓所でもある。近年は、九州北部の観光名所として一年を通じてインバウンド客でにぎわいを見せる現地を訪ねた。

 西鉄太宰府線の終点、太宰府駅を出ると、右手が太宰府天満宮の参道だ。ここの名物は何といっても梅ケ枝(うめがえ)餅。パリッと表面が焼いてあり、中はあんこがたっぷり。大福ともまんじゅうとも違う独特の味わいだ。食べ歩きもできる。

 本殿に向かう大鳥居をくぐると大きな池がある。さだまさしさんの歌「飛梅(とびうめ)」にも歌われている心字池(しんじいけ)だ。池に架かる三つの赤い橋は太鼓橋。それぞれ過去、現在、未来という仏教思想に基づく三世一念(さんぜいちねん)を表しているという。これを失恋の暗喩にして歌詞に込めたさださんの文学性は、さすがというしかない。

 橋を渡った先にある立派な楼門をくぐると本来は本殿が見えるのだが、124年ぶりの大改修中。代わりに建築家、藤本壮介氏の設計によるモダンな仮殿が参拝客を迎える。漢文学や中国正史に通じていた道真公が祭られていることを知ってか知らずか、中国からの観光客と思われる家族連れが神妙に手を合わせていた。

 仮殿の裏、本殿の右手に「飛梅」がある。道真公を慕って京都から一夜で飛んできたという伝説がある梅の木だ。さらに脇の細い通路を抜けると、樹齢300年以上という天然記念物の夫婦樟(めおとくす)の威容が目に入る。緑あふれる境内には他にも巨木が多く、千年を超える歴史を感じさせる。

 さらに裏へ進むと、石畳の坂道の先にひなびた風情の建物がある。さださんの「飛梅」にも出てくる「お石茶屋」だが、この日は残念ながら休業日。二つ目の梅ケ枝餅は諦めて、コミュニティーバスに乗った。

 向かった先は宝満宮竈門(ほうまんぐうかまど)神社。太宰府天満宮より古く、飛鳥時代の創建と伝わる。長い階段を上ると巨木に守られるように立つ本殿・拝殿の前に出た。人気漫画・アニメ「鬼滅の刃」の主人公「竈門炭治郎」の名字と同じだったことから、同漫画の聖地ともいわれるが、この日はひっそりとしていた。

 最後は、道真公の最期の地である大宰府政庁跡へ。当時は大陸との外交拠点で、「西の都」として正殿を中心に立派な建物が立ち並んでいたというが、今は礎石を残すのみだ。

 ちなみに史跡は「大宰府」、天満宮や市名は「太宰府」。歴史的背景からこう表記することになっているのだという。

 ㊨心の字の形をした心字池にかかる三つの太鼓橋をわたって本殿へ㊤本殿のすぐ裏にそびえ立つ夫婦樟道真公を慕って京都から飛んできたという伝説がある飛梅外国人観光客も仮殿前で手を合わせていた

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