立憲 内閣不信任案見送り 参院選単独、来月20日投開票

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  • 2025年6月20日

 立憲民主党の野田佳彦代表は19日、記者会見し、石破内閣不信任決議案の今国会提出を見送ると表明した。これにより一時取り沙汰された衆参同日選の可能性はなくなり、参院選は単独で実施される。「7月3日公示、20日投開票」の日程となる見通しだ。 野田氏は会見で、日米関税交渉を議題に開かれた19日の与野党党首会談を踏まえ「トランプ米大統領と交渉を行っている当事者が石破茂首相だ」と指摘。イスラエルとイランの戦闘激化で緊迫する中東情勢も挙げ、「首相経験者として、危機管理の問題もある時に政治空白はつくるべきではない」と強調した。 これに先立つ19日昼、首相は国会内で与野党6党首と会談。カナダでの日米首脳会談で関税交渉が合意に至らなかったと説明し、「国益を懸けた交渉となり、ご協力をお願いする」と呼び掛けた。 党首会談後、立憲は臨時執行役員会で対応を協議。野田氏は日本維新の会の前原誠司共同代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、共産党の田村智子委員長と国会内で相次いで会談し、提出見送りを伝えた。 政府・自民党からは、不信任案が提出されれば採決を待たずに首相が衆院を解散するとけん制する声が上がっていた。解散となれば衆参同日選となる可能性が大きく、立憲内では準備不足から不信任案への慎重論が広がる一方、提出を求める意見も出ていた。 一方、22日の国会会期末を前に、衆院財務金融委員会は20日、野党7党が共同提出したガソリン税暫定税率廃止法案の質疑を行う。立憲は同日中に衆院本会議で採決するよう求める方針。自民、立憲両党の参院国対委員長は19日、国会内で会談し、立憲側は参院に送付された場合は法案を審議するよう要求した。

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