「国難」意識で不信任案断念 立憲・野田氏、政権展望描けず 来月参院選へ攻防大詰め

  • AB, 国内・海外
  • 2025年6月20日

 立憲民主党の野田佳彦代表が、石破内閣に対する不信任決議案の提出を見送った。「政治空白」への懸念に加え、政権交代に向けた展望が描けなかったことが響いた。「国難」を強調して争点つぶしを図った石破茂首相の思惑はひとまず奏功したが、7月の参院選を意識する野党各党は「ガソリン減税」をなお主張。22日の国会会期末を控え、与野党攻防は最終局面を迎えた。

 「危機管理上の問題もあるとき、政治空白をつくるべきではないと、首相経験者として判断した」。野田氏は19日の記者会見で、難航する日米関税交渉や、イスラエルとイランの衝突で緊迫する中東情勢を、不信任案見送りの理由に挙げた。

 不信任案を巡っては、立憲内で賛否が交錯。野田氏は周囲に「まだ迷っている」と述べ、判断を保留し続けた。

 背中を押したのは政権側の懐柔策だ。「協力をお願いする」。首相は、カナダでの先進7カ国首脳会議(G7サミット)から18日夜に帰国すると、翌19日昼に与野党党首会談を開催。関税交渉や中東情勢に触れつつ、こう呼び掛けた。

 最終盤の国会は折しも、ガソリン税の暫定税率廃止を巡る対立から、自民党が握っていた衆院財務金融委員長をターゲットに、立憲などが提出した解任決議が可決。野党の「数の力」を見せつけたばかりだった。

 関係者によると、水面下では自民幹部も立憲側に「不信任案は見送ってほしい」と繰り返し秋波を送った。

 「中東情勢こそ確かに国難だ」。党首会談後、野田氏はこう漏らしたという。首相が不信任案に対抗して衆院解散を決断した場合、立憲側に野党主体の政権構想を訴える準備は整っていない。首相の申し出が、野田氏にとって「渡りに船」だった面は否めない。

 もっとも、不信任案見送りの判断に、国民民主党の玉木雄一郎代表は「もっと戦うべきだ」と記者団に不満を示した。立憲内でも、提出を求める国会議員約30人が会合を開催。中心となった小沢一郎氏は「政治に対する野党の姿勢を国民に疑われかねない。非常に残念で遺憾だ」と断じた。

 こうした声を意識し、立憲執行部は20日にも衆院財金委で、野党共同提出の暫定税率廃止法案を採決する方針。今国会最後の「対決」アピールの場としたい考えだ。立憲の斎藤嘉隆参院国対委員長は記者団に、法案が参院に送付された場合、土日となる21、22両日に国会審議を開くことも「排除できない」と述べた。

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