白老町成年後見支援センターが1日付で開設され、3日から町東町の町総合保健福祉センター内で稼働している。成年後見制度や権利擁護に関する総合相談窓口で、同制度の内容や手続きなどを町職員が分かりやすく説明する。市民後見人の育成、権利擁護支援も行う。
成年後見制度は、認知症や知的障害、精神障害などの理由で判断能力が不十分な人の財産や権利を保護し、支援する制度。
町の担当者によると、町人口の2人に1人が65歳以上。要介護認定などによって認知症と診断された町民は300人ほどいて、同制度の潜在的なニーズは高まっているとみているが、成年後見の申請手続きは煩雑なため、制度利用につながらないケースも考えられるという。
このため、制度利用に必要な書類や手順について、町職員から説明を聞き、助言を受けながら申請手続きを進められる窓口を開設した。担当者は「地域に暮らす全ての人の尊厳が守られ、自分らしく暮らせるように寄り添っていきたい」と話し、制度が必要な人や利用を検討している人に積極的な窓口活用を呼び掛けている。
同センターではこのほか、養成講座やフォローアップ講座などの開講を通じ、成年後見制度の地域の担い手「成年後見人」を育成する。さらに、法律専門職や福祉・行政・地域住民・医療機関などと連携し、本人や家族の権利を守る取り組みや支援も行っていく。
問い合わせは、町高齢者介護課高齢者保健福祉グループ(地域包括支援センター) 電話0144(82)5560。