アイヌの手仕事紹介 冊子を制作 地域おこし協力隊員の乾さん 札幌で関連作品展も 白老

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2023年4月5日
完成した冊子を手に笑顔の乾さん

 白老町地域おこし協力隊員の乾藍那さん(36)=アイヌ文化振興担当=が、アイヌ刺しゅうや木彫りを手掛ける町内の作家やサークルを紹介する冊子「白老ハポの手仕事」を完成させた。掲載された作家が制作実演をする作品展も、29日から5月8日までJR札幌駅近くの紀伊國屋書店札幌本店2階ギャラリーで開き、町内に根付く手仕事を広くアピールする。

 冊子はA4判、30ページ、オールカラー。刺しゅう、衣類、木彫りなどの作品を手掛ける5個人12団体に、乾さんがインタビューした内容と写真を紹介している。伝統的な技法をどのように学んだか、継承者としての意欲、作品に込めている思いなどを知ることができる。

 タイトルにあるハポはアイヌ語で「母」の意味。他の作家から一目置かれ、冊子でも紹介されている「テケカラペ」主宰山崎シマ子さん(82)=高砂町=から、乾さんが受けた印象を取り込んだ。3月末に4000部が完成し、札幌市での作品展を皮切りに、町内外で無料配布をしていく考え。

 乾さんは2021年10月に町地域おこし協力隊に着任して間もなく、白老のアイヌの手仕事について取材を始め、祖先からの伝統技法を父母から教わった人がほとんどいないことを知った。それはアイヌであることをわが子に意識づけることをちゅうちょした証しといえ、「アイヌ民族に向けられた、計り知れない差別と苦労を物語る」という。

 現在活動中の女性作家の多くは、子育てが一段落した50代から、ようやく本格的に研さんを積み始めていることも分かった。乾さんは「ひと針、ひとノミに、先人への『イヤイライケレ(感謝の心)』がこもっている」と作品について語り、取材協力者に感謝する。

 札幌での作品展では、冊子で紹介した個人、団体の作品を約100点並べる予定で、会期中は作家が交代で作品制作を実演する。「白老の作家たちの心がこもった手仕事を多くの人に知ってもらう機会にしたい」と意気込んでいる。

 冊子に掲載される個人、団体は次の通り(目次順)

 ▽エミナの会▽エコロイコロ▽河岸洋美さん▽河岸麗子さん▽下河ヤエさん▽チシポの会▽テケカラペ▽のんのクラブ▽フッチコラチ▽山内久美子さん▽やまだ民芸社▽吉国幸子さん▽木ぼりの吉田民芸▽白老アイヌ協会事業拠点所「ノシキ」▽しらおいイオル事務所「チキサニ」▽白老民族芸能保存会▽白老楽しく・やさしいアイヌ語教室

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