都市部に住む高校生が地方の高校に単年留学する「地域みらい留学365」(高校生対流促進事業)の取り組みで1年間を鵡川高校(三村素道校長)で過ごした島本凜々さん(17)が28日、むかわ町の竹中喜之町長を表敬訪問した。島本さんは「町親さんや寮母さんをはじめ町の方々が気遣ってくれたので、大きく体調を崩すことなくこの1年を終えられた」と語った。
地域みらい留学は、内閣府による地方創生の一環として、地域の高校魅力化を図る取り組み。島本さんは神戸市の高校から2年生の1年間、鵡川高に通いながら探究学習「むかわ学」を通して地域のことについて学んだほか、地域のイベントなどにも参加した。
島本さんは留学生活を振り返り、「正直、友達ができるかどうかが不安の一つだったが、(留学期間が終わって)『帰らないで』と言ってくれるような本当にいい友達ができた」と笑顔を見せる。週末は町民の自宅で過ごし、農業体験や趣味の絵画、地域イベントに参加するなどして過ごしたほか、さっぽろ雪まつりにも足を運んだ。
町や学校側としては、今後も関わりを持ち続けながら交流人口、関係人口の拡大など新しい人の流れをつくることを期待する。竹中町長は「1年間ご苦労さまでした。むかわ町にまた『ただいま』という気持ちで来てほしい」とねぎらいの言葉を掛けた。