白老町認知症の人と家族などの会は16日、町コミュニティセンターで会合を開き、介護に携わる家族や支援者、社会福祉関係者ら計23人が認知症の人への接し方や介護の在り方などについて学んだ。
平野弘会長は「これまでは介護する側の目線で学んできましたが、今回は認知症の先輩のアドバイスから学びましょう」とあいさつ。「認知症の先輩が教えてくれたこと」と題するドキュメンタリー(記録映像)ビデオで学習をした。
ビデオは、認知症の当事者が非常勤職員として相談員を務める香川県三豊市の西香川病院の取り組みを紹介した内容。相談員は認知症になったことを受け入れられない相談者に対し、「同じ経験をしているのは、1人ではない」と伝え、「自分も診断後は立ち直るのに2年かかった。できる範囲で自分の人生をつくり直していけばいい」と寄り添っていた。
厚労省などの推計では、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症とされており、参加者は視聴を通して認知症の人との接し方や本人が抱える悩みなどに理解を深めた。
この後、昨年7月に開いた懇談会の報告や日ごろの介護の悩みなどを語り合い、交流を深めた。