むかわ町田浦のJR日高線・浜田浦駅が廃止となる前日の17日、地元老人クラブが中心となって特別イベントを企画している。当日、地域の窓口として活躍した同駅をねぎらう横断幕などを用意するほか、町観光協会が協力して同駅構内で記念グッズを販売。63年の歴史に幕を下ろす駅の最後に花を添える。
同駅は、田浦一区自治会をはじめとする地域住民の要望により1959(昭和34)年に設置された。以来、苫小牧市内の高校に通学する生徒や町民の足などとして活躍してきたが、ここ数年は乗車人員が減少し、2016年以降は1日当たりの利用者が1人以上3人以下となっていた。
廃止を受けて催しを企画したのは、田浦一区自治会の60歳以上でつくる老人クラブ「若松会」。当日はメンバーが横断幕や小旗を持って同駅に駆け付け、到着する列車を迎える。同会の菅原春巳会長(75)は「地域住民の要望があって設置された駅。地域住民として誠意を持って最後を見届け、お別れをしたい」と話す。
また同協会は駅構内にブースを構え、同駅の記念カードや到着証明書(いずれも1枚200円)、駅名の入った根付け(550円)、キーホルダーやマグネット(いずれも620円)などを数量限定で取り扱う。時間帯は午前10時30分~午後6時30分ごろ。
当日は、穂別地区で発掘されたハドロサウルス科の植物食恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)をデザインしたラッピング列車「カムイサウルス復興トレイン」が走行する予定だ。