白老町の二つの高校で2日までに卒業式が行われ、生徒たちは3年間の高校生活を振り返りつつ、新たな門出に胸を膨らませていた。
北海道栄高校(渡邊和弘校長)の卒業証書授与式は2日、体育館で行われた。厳かな雰囲気の中、卒業生157人の名前が1人ずつ読み上げられ、代表して阿部太一さんが渡邊校長から卒業証書を受け取った。
渡邊校長は「恕(じょ)」と書かれた色紙を示し、「他者を受け入れ、互いを思いやり、恕(ゆる)す考え方は戦争や多くのいさかいを解決する糸口になる」とした上で「まずは自分を思いやり、諦めず、可能性を追求し続けることで相手も大切にできる」と述べた。
送辞では在校生代表の磯崎優翔さんが「先輩たちは背中で模範を示してくれた。これからも互いに励まし合える仲間でいてください。栄高校で経験したことを思い出に最良の道を進んで」とエールを送った。
卒業生代表で答辞を述べた熱海允一さんは「私たちの悩む姿が今も、もどかしく映っているかもしれないが見守っていてほしい」と語り、保護者や教職員、在校生に向けて感謝の意を伝えていた。
1日には白老東高校でも卒業式が行われ、63人が思い出深い校舎を巣立った。