安平町は2月28日、2023年度予算案を発表した。一般会計は22年度予算を15・1%下回る83億2700万円。主な事業では、早来町民センターを2カ年で早来研修センターとしらかば合宿所の機能を集約した防災支援施設に改修し、隣接する町スポーツセンターせいこドームを含めたスポーツ合宿の拠点とする考えを明らかにした。
特別会計、公営企業会計を含む収入総額は22年度比10・8%減の115億9000万円。支出は同11・5%減の116億2700万円。
歳入では、町税を22年度比13・05%増の21億9900万円、地方交付税を同0・84%増の23億8600万円と見込み、繰入金で同14・86%増の7億9400万円と試算した。一方の歳出では民生費を同5・23%増の14億3300万円、教育費を同60・47%減の11億5000万円、総務費を同10・97%減の10億1800万円としている。
事業関係では、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進事業として公共施設におけるWi―Fi(ワイファイ)の整備やコンビニ決済を進めるほか、カーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ)、地球温暖化対策として再生可能エネルギー導入目標の策定を委託。自然災害時の避難所にもなっている追分、安平両公民館には、夏場の避難を想定し、エアコンの設置を盛り込んだ。
胆振東部地震以降、復旧の大型事業になっていた早来中学校の再建が22年度までに完了したことに伴い、23年度は小中一貫の義務教育学校「早来学園」のグラウンド整備や早来小学校の校舎解体を行う。
及川秀一郎町長は、「23~26年度のまちづくりの方向性を示す『第2次安平町総合計画後期基本計画』の初年度となり、4年間で取り組む施策、事業展開を意識した予算編成になっている」と説明。行政改革プランに沿って「施設の統合や使用料金の見直しなどを進め、利便性の向上を図っていく」と話した。