伊達市と白老町に居住する作曲家でピアニストの太田亜紀子さんは19日、町本町のしらおい創造空間「蔵」で親子対象の参加型コンサートを開いた。町内外から親子約60人が来場し、さまざまな楽器の音色に耳を傾けた。
北海道文化財団の文化芸術活動継続支援事業の一環。子ども連れの保護者にも気兼ねなく演奏を楽しんでもらおうと企画した。
太田さんのほか、安平町出身で札幌市を拠点に活動するボーカルの根深夏さん、岐阜県出身で南米民族楽器奏者の福井岳郎さんの3人が出演し、絵本の朗読や生活雑貨を使った楽器の演奏などを披露した。
太田さんは洞爺湖の風景をイメージした自作曲「湖のなみだ」を奏でた。根深さんは町立図書館司書の本間敬子さんが選書した中国の絵本「ウェン王子とトラ」で朗読と音楽劇を披露。福井さんは笛ケーナや弦楽器チャランゴなど南米の民族楽器の音色を会場に響かせ、自転車の空気入れやシャンプーの容器から作った笛で楽曲を演奏した。目の前でニンジンに穴を開けて笛にして見せると、子どもたちは身を乗り出し、目を輝かせて音色に聞き入っていた。
白老小学校4年の山口暉乃(きの)さん(10)は「生活に身近な物が笛になったことがびっくりした」と笑顔を見せた。