むかわ町の鵡川高校(三村素道校長)の1、2年生による探究学習「むかわ学」の発表会が14日、同町の道の駅「四季の館」で開かれた。生徒らは町の魅力や課題をまとめて発表。サラブレッドツアーや防災事業、町民参加イベントなどの取り組みを提案した。
1年生は町内で活躍する大人と関わりながら、町の魅力と課題について学び、2年生はグループに分かれて町の課題を分析するなど、これまでの活動の中間報告と今後の展望を語った。
このうち2年生の発表は、9グループに分かれて行われた。サラブレッドツアーを企画したグループは、「日高管内や苫小牧市ではサラブレッドとウマ娘(スマホゲームアプリの人気キャラクター)を絡めてまちを盛り上げている。むかわ町には2頭のG1馬がいるのに生かしていない」と指摘。「ウマ娘」に絡めた特産品やキャラクターグッズを販売し、誘客につなげている近隣自治体の事例を挙げながら、町内に「ウマ娘」のパネル設置を提案した。
発表に当たった佐々木颯大さん(17)は「新たなものを開発するのでなく、今あるものを使った取り組みに焦点を当てた。役場の方からも評価してもらえた」と手応えを感じた様子。「むかわ町もウマ娘を絡めてPRできれば。ゲームアプリのプレーヤーの聖地巡礼的なことが期待できるのでは」と話した。
防災のグループでは、人気コンピューターゲーム「マインクラフト」を使ったイベントを通して防災意識の向上を図る取り組みを提案。プロジェクトを成功させることで「SDGs(持続可能な開発目標)にも基づくまちづくりを積極的に発信する町として知名度が高まるのでは」と説明した。
このほか、小中高生を対象にしたアナログゲームのイベント開催やPR動画の制作、シカ肉を使ったハンバーグの商品化などさまざまなアイデアが出された。
2年生は今回発表した内容に磨きを掛け、7月の提言発表会で町や地域住民に提案する。