安平町早来大町の「あびらカフェ」が、パンを宅配するサブスクリプション(定額制)サービスをスタートさせた。焼き立てのパンを町内限定で届けながら、地域住民とのコミュニケーション、高齢者の見守り活動にもつなげる。店舗が自宅から遠かったり、自家用車のない町民に好評だ。
サービスには、1回の宅配でパンを7個(2000円)、10個(3000円)、15個(4000円)届ける3コースがあり、月に2回、隔週で、ミニクロワッサンや季節に応じたパンのセットを提供する。
1月31日からインターネット交流サイト(SNS)の写真投稿サイト「インスタグラム」やチラシで案内し、すでに20件ほどの依頼を受けているという。
営業時間外に、町の地域おこし協力隊でカフェ店長の浅野浩司さん(42)が利用客の家に直接出向き、おいしいパンの食べ方などの説明をしている。町追分花園に住む松村カチミさん(80)は「以前はカフェに足を運んでいたが、高齢なので免許を返納した。冬はなかなか外を歩くことがないので、家まで来てくれるのはうれしい」と笑顔を見せた。
浅野さんは「パンを届けながら、地域に住んでいる高齢者の見守りにもなれば」と話している。