むかわ町の鵡川高校(三村素道校長)は7日、地元企業と連携して進めてきた職業訓練「デュアルシステム」の報告会を行った。昨年9~11月の約3カ月、職業体験(インターンシップ)をした生徒たちが、グループごとに職場で体験したこと、仕事の大変さ、コミュニケーションの重要性などを発表した。
デュアルシステムは、就職を希望する生徒が隔週で3カ月間、長期インターンし、職業観などを身に付ける取り組み。グローカルコースを選択する1、2年生40人が地元の小中学校や認定こども園、事業所など12カ所で職業体験を積んだ。
報告会では、前半と後半で6グループずつに分かれ、それぞれブースを設けて発表した。地域商社で実習したグループは、商品開発の考案や意見交換以外にも袋詰めや在庫管理など「細かい作業が多かった」と振り返り、鵡川農協で職場体験をしたグループはトマトの選果、ジャガイモの出荷の手伝い、ガソリンスタンドでの実習など「仕事に多くの種類があった」ことを紹介した。町観光協会を訪問したグループは町内の写真撮影や動画の撮影、編集を体験し、「同じ場所でも角度を変えるだけで違って見える」という新たな発見や「1分の動画を作るのに何時間もかかった」といった苦労をしたと語った。
2年の上杉大空さん(16)は中学校でスクールサポートスタッフの手伝いなどを経験し、「各生徒とのコミュニケーションがなかなか取れず苦労したけれど、授業ではそれぞれの考え方を感じられて楽しくできた」と実感。教職員の仕事に対して「一人ひとりをしっかりまとめてすごいなという尊敬の思い、今まで感じなかった感謝の気持ちが芽生えた」と話していた。