アイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)開業を見据え、白老町が4月1日にJR白老駅北側に開設した観光インフォメーションセンターの来館者数が1万人を突破した。特に地元の事業所や団体が作ったアイヌ文様デザインの商品など、物販を始めた5月28日以降、来館者が増加。7月12日のウポポイ開業を控え、施設の運営に当たる白老観光協会は今後、利用促進への取り組みをさらに充実させる。
観光協会の集計によると、新型コロナウイルス対策で臨時休館した4月21~5月27日を除き、今月28日までに来館した人数は1万408人を数えた。特に営業再開した5月28日以降が伸びた。
内訳は、オープンの4月1~20日が2819人で1日平均141人。営業再開した5月28日~今月28日が7589人で同237人と増加し、土産品の販売を始めたり、同期間に行われたウポポイ町民内覧会の参加者がセンターに足を運んだりしたことが人数を押し上げた。
センターは主に観光案内と商品販売のコーナーで構成。物販では、アイヌ文様デザインを取り入れたマグカップ、Tシャツ、バッグ、アクセサリーなど約150種の商品を取りそろえ、売れ行きを伸ばしている。7月4日からは食品も取り扱い、ウポポイ開業に向けて順次、商品の種類を増やしていく。
観光協会は「商品のアイテム数を400種程度まで増やすほか、シカ肉の肉まんや白老産食材のおにぎりなども販売し、センターの魅力を高めたい」と言う。来館者数の動向に町経済振興課は「食品を扱っていない期間の人数としてはまずまず。センター近くに今後、遊具も整備して観光客や町民の利用を促したい」としている。
観光インフォメーションセンターは、駅北観光商業ゾーン(ポロトミンタラ)の中核施設。営業時間は午前8時から午後6時で、休業は年末年始。