千歳市高台の北海道中央葡萄酒千歳ワイナリーがこのほど、質の高い日本ワイン造りに取り組む醸造所を表彰する「日本ワイナリーアワード」で四つ星の評価と、全国で2カ所が選ばれる審査員特別賞に輝いた。三澤計史社長は「(新型コロナウイルス禍の)こんな時だからこそ『頑張ってワイン造りに励め』ということだと思う。その期待に応えていきたい」と喜びをかみしめる。
同アワードは、ブドウの植え付けや設立5年以上の国内の醸造所を対象に、評価に値するワインを生み出す「コニサーズワイナリー」から「三つ星」「四つ星」そして最高位の「五つ星」までを顕彰。2020年は全国235施設から157施設が表彰された。
千歳ワイナリーは今年新設された審査員特別賞にも選ばれ、特別審査委員で中国料理店オーナーの脇屋友詞氏から「繊細で中国料理との相性が良い。ポテンシャルが高く、さらなる成長を期待したい」との評価を得た。
同アワードの審査委員長の遠藤利三郎氏は「審査員メンバーは世界のワインを知り尽くした飲食店やワインショップのオーナー、ソムリエなど。評価が分かりにくかったり、手の届かなかったりするワインよりも、アワードはいいものを造り続ける醸造家の力量と姿勢を評価している」と話す。「北海道は気候風土が欧州に似た可能性の高い地方。今後さらに発展する」と期待を込めた。
1988年の創業以来、幅広いワイン造りに取り組む三澤社長は「外出自粛が解除され、これからの季節はバーベキューに合うスパークリングワインを提案したい」と愛好者にアドバイスする。