環境への影響説明を 苫東厚真風力 発電を考える会 町長に要請書   厚真

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  • 2024年11月16日
宮坂町長(右)に要請書を手渡す苫東厚真風力発電を考える会のメンバーたち

  厚真町浜厚真地区などでDaigasガスアンドパワーソリューション(大阪市)による風力発電施設の建設が計画される中、同町の住民団体「苫東厚真風力発電を考える会」は15日、同社が公開した風力発電事業に関する環境影響評価準備書の不備に対し、同社に説明を求めることなどを町に要請した。

   環境影響評価準備書に記載された渡り鳥の定点観測の結果の一部には、別の調査で確認されたデータが使用されたことが明らかになっている。

   要請項目は、同社に対し▽環境影響調査をやり直すことを求める▽町民に準備書の不備について説明会を開き説明することを求める―など4項目。

   同会の館山睿世話人共同代表と家倉博世話人共同代表ら3人が町役場を訪れ、内容をまとめた要請書を宮坂尚市朗町長に手渡した。

   家倉世話人共同代表は「会社は準備書の不備を町民に説明していない。住民無視の一方的な事業の進め方は容認できない」と話す。宮坂町長は「町として会社に対し、住民への説明会をいつまでに開き、質問に回答するのか早急に求めていく」と述べた。

   同会は14日、健康被害の恐れがあるなど7項目を挙げ、国や道に同社の風力発電事業を抜本的に見直すことを求める請願書を町議会に提出した。同日、同社には準備書で公開した調査結果に関する考えなどを問う公開質問状を郵送。26日までの回答を求めている。

   同社は、苫小牧、厚真にまたがる海岸沿いに風車を10基設置する風力発電事業を計画する。最大出力は3万4390キロワットの見通しで、2026年3月ごろに着工し、28年4月の運転開始を予定している。

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