駒大苫小牧高バスケットボール部出身の山田友哉（22）が2020～21シーズンからBリーグの愛媛オレンジバイキングスでプレーする。同部OBとしては初のプロ選手となり、25日には久々に母校の練習に加わって在校生と交流。リフレッシュした様子で「いち早くチームの戦力となれるよう頑張りたい」と決意を表した。

　再訪はOBが集まった今年の正月以来という母校で部の練習に参加した。シュートや対人プレーを高校生と一緒に行い、最後のダッシュまできっちりやり切った。練習を終え、山田は「能力が高い選手ばかりで雰囲気がいいチーム。この中から自分に続くプロ選手が生まれてくれれば」と後輩たちを見詰めた。

　札幌出身の177センチ、77キロ。同高卒業後、大阪体育大に進学し、今年3月に卒業した。6月上旬に愛媛オレンジバイキングスからオファーを受け、24日に選手契約を締結。B2からB1昇格を目指すチームにあってポイントガードとシューティングガードの両ポジションで登録された。

　小学1年からミニバスケットボールに親しんだ。札幌米里中バスケ部時代の3年時には全国中学校体育大会に出場。予選突破したものの、決勝トーナメント1回戦で敗れた。

　13年に駒大苫に進学後は、ガードとしてチームの主軸で活躍。当時、2年生から唯一ベンチメンバー入りしていて、3年生でチームの主将に抜てきされた。

　15年11月の全国高校選抜優勝大会北海道予選は決勝で札幌工業に1点差で競り負けた。山田自身はファウルアウトで途中退場していた。「『第4ピリオドの8分32秒』という退場したタイムを記憶しているほど悔しい思いをした」と当時の心境を振り返った。

　同校教諭の田島範人ヘッドコーチ（HC）は山田について「内面は真面目な選手。夜9時までシュート練習をして誰よりも遅く帰宅する日々を過ごしていた」と話す。

　駒大苫バスケ部の創部以来初となるプロ選手輩出に喜びを表す田島HC。「大学でも素晴らしい指導者に恵まれて今があると思う」と語り、「何よりもここからが重要なので上を目指して頑張ってほしい」と期待する。

　山田が入団する愛媛オレンジバイキングスはBリーグ下部のB2に所属。チームからはポイントガードの役割を求められていると言い、「あまりやったことがないポジション。期待に応えられるようにパスやシュートの精度を磨いてシーズンに備えたい」と言う。

　来月13日にチームの拠点、愛媛県内で練習が始まる。「まだスタートラインに立っただけ。チームの一員としてB1昇格を目指して戦いたい」と抱負を語った。