白老町内で芸術祭「ルーツ&アーツしらおい」を主催する白老文化観光推進実行委員会(熊谷威二会長)は14日までに、能登半島地震で被災した石川県珠洲(すず)市の奥能登珠洲ヤッサープロジェクト(北川フラム代表)に8万3398円を寄付した。善意は昨年1月から今回を含めて4回寄せており、累計は22万7553円になった。
珠洲市は能登半島の最北端に位置し、同市全域を会場に3年に1度、奥能登国際芸術祭が開催されている。直近の開催は2023年9~11月で、白老の芸術祭に参加してきた芸術家の梅田哲也さん(大阪在住)も作品を展示した。同実行委は、参加者を通じて同市との縁が生まれていたことから24年1月、「珠洲の文化活動の復興を応援する」と飲食店など町内3カ所に募金箱を設置した。
同プロジェクトは、奥能登国際芸術祭を通じて縁が生まれた人々の思いを同市の復興につなげる活動をしており、善意は芸術祭作品や施設の修繕、管理、震災の記録作成、文化財の保全などに使われるという。
中村諭事務局長は「いまだ被災地は復興途上にあるが、文化や芸術が必要とされる時が必ず来る。現地から『訪問を』という希望もあり、今後も交流を続け、少しでも協力していきたい」と話している。
現地では奥能登珠洲ヤッサープロジェクト基金が開設され、公式ウェブサイトでも寄付を受け付けている。