ミカンはお尻から? 山田(やまだ) 麻以(まい)

  • ゆのみ, 特集
  • 2024年12月19日

  ミカンが、おいしい季節になりました。ミカン、お好きですか? 私は、冬はミカンだけで生きたいほど、大好きです。先日、仲間で集まった際の話です。ミカンを、もむか、もまないか?そして、ヘタからむくか、お尻からむくか? 結構盛り上がりました。

   ちなみに私は、もんでヘタからむくタイプです。なぜかと問われると、気付けばそうだったから、としか言いようがないのですが…。何も考えず、むけば食べられるミカン。改めて、なぜ手間をかけて食べるのか? そして、その効果にはどのようなものがあるのかを少し深く、考えてみました。

   まず、もみ、ヘタからむくことにより、白い筋…正式名称アルベドが取れやすくなります。栄養がたっぷりと含まれていますが、私は果実と、じょうのう(薄皮)の食感をじっくりと味わいたい。そのためには、口の中でもさもさするアルベドを取り除く必要があります。そして、もむことにより、香りが引き立ち、クエン酸が消費され、甘くなった感覚になります。そして、もむ時は無心になるので、瞑想(めいそう)の効果もあります(個人的な体感)。

   食べ終わる頃には、頭もスッキリ。6人いた仲間のうち、もむ派は2人。私は驚きました。同じように、もまない派も驚いていました。さまざまなことは、みんな違って当たり前ですが、いつしか「わたし基準」ができてしまっているのだと反省しました。違いを知り、楽しみ、柔軟でありたいものです。時々はもまず、お尻からむいてみようと思います。

  (納棺師・苫小牧)

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