新型コロナウイルスの感染拡大に伴う10万円の特別定額給付金について、厚真町などは1日、申請の受け付けを開始した。むかわ、安平、白老町と登別市は売り上げが落ち込んだ事業者に対する独自の支援金給付を明らかにし、道も休業要請などに応じた事業者への「休業協力・感染リスク低減支援金」の申請受け付けを4月30日から始めた。
厚真は申請書発送
7日から総合福祉センターに窓口
厚真町は1日、国が1人当たり10万円を支給する特別定額給付金の申請書を発送、受け付けを開始した。7日からは町総合福祉センター内に特設窓口も開設する予定。早ければ今月中旬にも支給できるよう準備を進めていく。
定額給付金は、4月27日現在で住民基本台帳に記載されたすべての町民が対象。同封した返信用封筒に申請書と身分証明書の写し、振込口座先が分かる書類を返送するか、オンライン(7日から)で申請を受け付ける。
また、高齢者や自宅でコピーができない町民などに向けて、7日から町総合福祉センター内の特設窓口でも申請を受け付ける。時間は平日午前9時~午後8時としているが、土・日曜日も9、10、16、17日は午前9時から午後5時まで臨時に窓口を開ける。
申請期間は7月31日まで。給付金に関する問い合わせは、町住民課福祉グループ(総合ケアセンターゆくり内)=平日午前8時30分~午後5時30分=電話0145(26)7872。
むかわ、安平
飲食店などに支援金
むかわ、安平の両町は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り上げが落ち込む町内飲食店などの事業者に対し、経済対策としてそれぞれ独自に支援金を支給することを、4月30日の町議会臨時会で明らかにした。
むかわ町で実施する飲食店等経営支援事業は、道の休業要請を受けたスナックやカラオケボックス、パチンコ店など法人、個人事業所をはじめ、午後7時以降の酒類提供を自粛した料理店、居酒屋などに対し、道の支援とは別に一律20万円を支給するもの。道の支援を受けない飲食店についても一律20万円が受給可能としている。
同町は、この日提案、成立した2020年度一般会計補正予算に1100万円を計上。さらに地元事業者の経済持続化を図るため今後、販売促進や感染拡大防止策の取り組みを段階的に支援するとして3000万円を充てる。
安平町でも道の休業要請を受けた個人事業者に対し、独自に一律10万円を上乗せして支援する。休業要請の対象になっていない飲食店事業者についても10万円を支給することを報告。町は55事業者を見込み、提案した20年度一般会計補正予算に550万円を計上した。商工会と連携して会員事業者へのアンケートを実施しており、結果を踏まえながら今後の支援策も協議するとしている。
白老も緊急経済対策
飲食、宿泊、旅客運送業に給付
白老町は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策を取りまとめ、収入が大幅に落ち込んだ事業所への緊急経営支援事業などを展開する。
町独自事業の緊急経営支援は、スナックを含む飲食業、宿泊業、観光バスやタクシーの旅客運送業を対象に給付金を支給する。感染拡大の影響で、2~5月のいずれかの月の事業収入が前年同月比20%以上(法人事業者20万円以上、個人事業者10万円以上)減収したことが条件。給付額は法人に20万円、個人事業者に10万円。町商工会が町の全額補助で事業を実施し、申請は会員、非会員を問わない。
予算額は2051万円。8日から6月末までの期間で申請を受け付け、早ければ今月中旬から給付する。
国民1人につき10万円を支給する国の特別定額給付金で、白老町の予算額は16億7461万円。郵送申請は25日から受け付け、29日から給付する予定。申請書は22日ごろから全世帯に発送する。一方、インターネットのオンライン申請はマイナンバーカード所持者を対象とし、1日から受け付け、15日に給付開始を予定。申請は郵送、オンラインともに8月24日までとし、給付金は申請者本人名義の銀行口座へ振り込む。
この他、国の緊急経済対策に基づき、児童手当受給世帯に対象児童1人当たり1万円を支給する「子育て世帯臨時特別給付金事業」を実施。国の「持続化補助金」を活用して販路開拓に取り組みながらも、新型コロナの影響を受けた小規模事業者に対する町の補助事業も行う。
町は4月30日の町議会定例会に、緊急経済対策費の17億1126万3000円を追加し、総額121億4126万3000円とした2020年度一般会計補正予算案を提出、可決された。