千歳市の山口幸太郎市長は4月30日記者会見を開き、市立千歳市民病院で20代女性看護師と40代女性の2人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。山口市長は「憂慮すべき事態。一日も早い収束に向け、関係機関の協力で感染拡大の防止に努める」と話した。
同病院は12日まで外来患者の新規受け付けと入院患者の新たな受け入れを休止するほか、救急患者の受け入れも脳神経外科と小児科、産婦人科を除き休止する。予約のある再来患者は受け付ける。山田喜一事務局長は「市民には迷惑を掛けるが、(休止は)感染拡大の可能性があり安全確保のための措置」と説明した。
千歳第一病院、北星病院に続く千歳市民病院での感染者発生で、同市の5月の救急急病当番医(外科系)は「18日程度の空白日が出る」との見方を示した。医師会や近隣医療機関に支援を要請する。また、入院治療や手術を必要とする重症患者に対応する二次救急についても、近隣の医療機関に協力を要請する。手術を予定していた患者は緊急の場合は転院を勧める方針。
山口市長はさらに、「難局を市民一丸で乗り越える」とし「連休期間は札幌市や他府県への不要不急の往来は控えてほしい」と外出自粛を呼び掛けた。
市立千歳市民病院は圏域の救急・高度医療や小児・周産期医療の中核的役割を担う基幹病院。内科や循環器科など診療は13科。病床は一般171床、救急特例19床の計190床。検診センターや人工透析室を持つ。4月30日現在、入院者数は100人、職員数は455人。