新型コロナウイルス感染の拡大で、各種スポーツ競技の全道級大会が相次いで開催中止の事態に陥っている。この連休中に苫小牧市内で開催予定だった大会の中止も目立ち始めた。大会を目標に努力してきた関係者の間に落胆や懸念の声が広がりつつある。
23日に札幌市平岸プールで開催予定だった全国JOC春季水泳競技大会(3月、東京都)の道予選は21日夜に主催の道水泳連盟から各クラブに中止の連絡が入った。全国大会の標準記録突破を懸けた道内最終レース。所属の選手が出場予定だったアブロス沼ノ端スイミングクラブの大江俊彰コーチは「夏から半年かけて春のJOCを目指して選手たちは頑張ってきた」と悔しさをにじませた。当初は21日午前に無観客レースの通達があり、一安心した矢先。「諦め切れない気持ちで落ち込む子もいた」と話す。
3月26~28日に芦別、富良野両市で開催予定だった道中学生バレーボール優秀選手選抜大会も、試合会場近くの上川管内中富良野町でウイルス感染者が出たこともあり、中止が決まった。大会連覇が懸かった苫小牧選抜女子を率いる川口智将監督(啓明中)は「残念だが、こればかりはどうにもならないこと」と、もどかしさを口にした。
苫小牧市内で開催が予定されていたボウリングの北海道地区別選手権(23日)、ミニバスケットボールの道南ルーキーズカップ(23、24両日)なども中止された。
一方、23日に千歳市で開かれる道少年柔道優勝大会は22日午前の時点で予定通り実施の方向。5月の全国少年大会出場権が懸かっており、苫小牧市内からも多くの団体が挑む。2017、18の両年大会で小学生団体連覇の実績を持つ尚志館當摩道場の水見秀紀代表は「心配はあるが、選手たちにマスクの着用やアルコールシート持参などの対策をさせながら臨みたい」と語った。
23、24の両日に苫小牧市白鳥王子アイスアリーナで開かれるダイトー杯ちびっこホッケー祭りも予定通り開催。主催する小学生アイスホッケー同好会連合会の佐藤守会長は「関係者にマスクの着用を呼び掛けるなど、できる限り予防策を講じたい」と言う。
少年フットサルの全日本選手権苫小牧地区予選は、予定通り22日に開幕した。ただ、同日開催を予定していた4種(U12)委員長杯争奪大会は中止になった。苫地区サッカー協会の藤原浩樹4種委員長は「今後も中止になる地区大会は増えるのでは」と懸念した。
車いすバスケットボール教室(22日、苫小牧市)、苫小牧スピードスケート選手権(22、23両日、同)は予定通り開催されている。