勇払

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年12月20日

 寂しい文章を避けたくて考えあぐねた。日本製紙勇払事業所が紙生産を終える。バイオマス発電の計画はあるが、多くの人が配置転換になる。コラム子には国策パルプ、山陽国策パルプの時代に勤めた身内がいる。地域が繁栄した時代を知っていれば書かずにはいられない思いもある。王子製紙と共に”紙のまち”の誇りをつくり、文化を彩り、暮らしを支えた。勇払の精神的な支柱。

 山陽国策パルプと十條製紙が合併し日本製紙が誕生した前後に企業担当の記者だった。工場構内の銀環館ではバイオリンコンサートが催され住民が集った。工場のグラウンドやスケートリンクでは地域を挙げた運動会があり、記事にした。体育館では伝統芸能の千人太鼓を体験取材した。地域と工場が一体で文化と風土をつくった。

 先日、勇払を訪ねた。革命に挫折して勇払に再生紙の夢を描いた南喜一と水野成夫のつてで、終戦の年から5年ほどここに身を寄せて苫小牧や穂別の文芸などに影響を残した浅野晃の詩碑と、南を追慕する石碑を工場脇の公園で改めて見た。勇払には幾つも物語がある。今後もつづらねばならない。

 時を知れば企業は戦略として事業を転換する。勇払事業所は港の水際に接して広大な土地を持つ。次の展開の確かな資源になる。

 コラム子は地域紙の記者だ。まちの歴史の証人としてこれまで何度も自覚を促した。伝え、残し、共に考える役割を果たす。(司)

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