北欧フィンランドの航空会社フィンエアーは16日午前、新千歳―同国ヘルシンキ線に新規就航した。折り返し第1便の本道出発を前に、新千歳国際線ターミナルビルで関係者らによる記念式典が行われた。今後は週2往復の通年運航で双方への観光需要を基盤とする他、ヘルシンキでは欧州他都市への乗り換え需要も見込む。本道発着の欧州定期直行路線としては2002年2月以来、17年10カ月ぶりとなる。
使用機材はエアバス330型機。ビジネス、エコノミーの2クラス263席を構える。新千歳の出発は同日~2020年3月28日の冬季ダイヤで毎週月曜と金曜、同29日以降の夏季ダイヤで月曜と木曜となる。運賃は特別セール価格でエコノミークラス往復6万円から。日本航空(JAL)の他、英国のブリティッシュ・エアウェイズ、スペインのイベリア航空と共同運航する。
記念式典のあいさつで、フィンエアーのミッコ・トゥルティアイネン副社長は「日本はフィンランドの次に重要な市場。北海道には冬のスキーの他、グルメや温泉など世界中の旅行者を魅了するものがある」と抱負を述べた。ペッカ・オルパナ駐日フィンランド大使は「直行便で北海道とフィンランドに新しいページが開かれる。両国間の観光やビジネスの活性化を望みたい」と期待を込めた。
第1便到着時の乗客は約200人、出発時約160人が搭乗。関係者の見送りを受けた出発便は、ヘルシンキへ飛び立った。
同社の日本路線では成田、関西、中部、福岡に続く5路線目。19年2月の発表当初、冬季限定の運航と説明したが、需要予測などから再検討し、就航前から通年運航化を決定した。飛行時間は約9時間。新千歳、ヘルシンキ両空港とも北方の高緯度に位置するため、他の欧州―日本路線より短時間となる。
新千歳と欧州を結ぶ路線ではでは1997年10月29日からKLMオランダ航空がアムステルダム―新千歳―名古屋線に就航したが、2002年2月1日から運休した。