ひだか東農協(本所・浦河町)の夏秋取りイチゴ「すずあかね」の共同選果が11月末で終了し、本年度(2019年2月~20年1月)の生産額を過去最高の4億8700万円(前年実績4億5200万円)と見込んでいる。同農協のイチゴは浦河、様似両町で生産し、9割以上がケーキなど加工向けのすずあかね。夏秋取りは全国一の生産を誇る。
両町に各1施設ある共同選果場は6月4日から始まり、11月29日に同時終了している。12月以降は量的には少ないものの、冬イチゴなどの個別出荷が続く。
今年の生産農家は、新規就農者5戸(離農3戸)を加え42戸(浦河町23戸、様似町19戸)。栽培面積は前年から8%増の6万5767平方メートルに拡大し、生産量は来年1月末までに236トン(前年実績224トン)を見込んでいる。
全体の価格は前年の2015円から2060円に若干上昇。すずあかねは2400円台後半で取り引きされた。7月後半まで寒い時期はあったが、「価格も前年よりやや高く推移した。当初計画も途中で上乗せ修正し、この計画並みの生産額となった」と話し、おおむね順調な生産だった。
来期も5人の新規就農者がイチゴ生産に加わり、農協では「生産額は5億円を超える予定」という。ただ、現2施設の共同選果場の処理能力は間もなく限界に近づく。選果場のパート作業員の確保(60人前後)も課題となっている。