メッセージ

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年12月6日

 在任わずか8カ月で副町長の職を辞した。体調が優れなくなり、重責を担い続けるのは困難と考えた。責任感の強い人だからこその決断。今月3日、42年以上勤務した白老町役場を去った岡村幸男さん(62)だ。

 苫小牧東高を卒業後、1977年に町役場に入庁。政策推進や産業経済、総務などの部門を歩き、地域の課題解決に身を投じた。町民に寄り添う、その姿勢を信条とした。行政手腕が買われて今年4月、副町長に就任し、来春の開業を控える民族共生象徴空間の周辺整備を指揮した。

 実直な人柄は誰からも愛された。いつも温和な表情を崩さずにいた。だが、その胸の内には消し去れない、つらい記憶を抱えていた。危機に陥った町財政の再建を担った2007年、職員の給与を大幅に減らし、”肩たたき”とも言える勧奨退職を実行した。仲間が次々に職場を離れた。仕事とはいえ、夜も眠れぬほど苦しんだ。そんな体験から、町政運営の問題を先送りせずに対処することを職員に強く求めた。人口減少と少子高齢化に伴う地域課題が顕在化する中、机上ではなく、常に住民の声に耳を傾けて政策を練り上げる大切さも説いた。

 「同じ住民として地域の人々と一緒にまちづくりを考える。これからの難しい時代、それがますます必要と思う」。退任前日に口にした言葉は、すべての自治体職員へのメッセージに聞こえた。(下)

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