白老町のしらおいイオル事務所チキサニでこのほど、アイヌ民族の食文化をテーマにした講座と試食体験の催しが開かれ、参加者がアンコウ鍋の調理や試食を楽しんだ。
一般社団法人白老モシリのイオル(伝統的生活空間)体験交流事業として開催し、町民ら約30人が参加した。
講座ではモシリのメンバーが講師となり、アイヌ民族の食文化について学習。狩猟や漁労などで得た自然の恵みを食料にし、煙でいぶしたり、天日で乾燥させたりして食料を保存していた昔の暮らしを学んだ。
その後、アイヌ語で「ペライショック」と呼ばれるアンコウの鍋料理を調理、試食し、アイヌ民族の食生活に理解を深めた。
夫婦で参加した同町社台の次田雅基さん(65)は「珍しいアンコウのつるし切りを見ることができ、有意義な催しだった。アンコウ鍋もおいしく、また機会があれば参加したい」と話していた。