むかわ町は4日、穂別町民センターで「恐竜化石を活(い)かしたまちづくりワークショップ」を開いた。国内最前線で恐竜研究を進める北大総合博物館の小林快次教授と、デイノケイルスなど多くの恐竜化石が発掘されるモンゴルの駐日特命全権大使、ダンバダルジャー・バッチジャルガルさんが講演。道内外からの参加者、来賓など約150人が耳を傾けた。恐竜化石「むかわ竜」(通称)のおかえりイベントに合わせて開催された。
小林教授は、他の種類の恐竜との共通点がある一方で、新属新種に認められる決め手になった、頭骨や背骨の上に伸びる突起が大きく前に傾いている点など「むかわ竜にしかない固有の特徴」を紹介。学名「カムイサウルス・ジャポニクス」の名前の由来について、「むかわ町穂別、北海道の宝だが、日本の宝でもある」「一般の人にも分かりやすいように、覚えやすさを重視した」と説明した。
また、モンゴルとの関わりについても話し、「カムイサウルスと同じ時代、モンゴルにはたくさんの恐竜がいたのでは。恐竜時代の繁栄と絶滅を理解するにはモンゴルと日本(むかわ町)の協力が必要不可欠」と今後の連携も要請した。バッチジャルガルさんはモンゴルの歴史や観光資源などを紹介した。