任期満了に伴う白老町議選は20日投票、即日開票される。告示の15日以降、現職と新人の候補者15人が持続可能なまちづくりの方向性を争点にした舌戦を展開。選挙戦最終の19日は議席獲得へ”最後の訴え”を繰り広げた。開票は町総合体育館で20日午後9時15分から行われ、同11時ごろに当落が判明する見通し。
今選挙は14議席をめぐり、現職11人(共産党公認2人、公明党公認1人、無所属8人)と、新人4人(公明党公認1人、無所属3人)が争う構図。告示後、各候補者は地盤の地域を重点にした遊説、政党役員や道議の応援弁士を招いた街頭演説、個人演説会といった短期決戦の運動を展開してきた。中には支持拡大へ50回以上の街頭演説をこなしたベテラン現職や、インターネット交流サイト(SNS)を利用し名前の浸透を図る新人候補もいる。
最大の争点は人口減少対策。急速に進む人口減で町の将来への懸念が広がる中、各候補者は、産業振興による雇用創出や子育て支援強化、町立病院早期改築、18歳までの医療費無料化などそれぞれの公約を訴え、定住・移住を促して持続可能なまちを築く政策をアピールしてきた。
舌戦の締めくくりとなる19日も選挙カーで町内をくまなく巡ったり、国会議員の応援弁士を投入した街頭演説を行ったりしてラストスパートを掛け、一票の上積みに力を注いだ。
町選挙管理委員会は投票日の20日、公民館や生活館、経済センターなど町内9カ所で午前7時から午後8時まで投票を受け付ける。
一方、注目されるのは投票率。同日選の町長選が無投票となったこともあって、町議選がいま一つ盛り上がらず、過去最低となった前回(2015年)の56・92%をさらに下回るとみる陣営は多い。ある候補者は「良くて50%前半。50%を割る可能性もある」とみている。
また、人口減で有権者数も前回より500人ほど減っている中で、当選ラインについてある陣営は「300票前後だろう」と推測。さらに選挙情勢に関し、別の陣営幹部は「新人候補に勢いがあり、今回は誰が落選するか、どの候補者はどれくらい票を獲得するか、全体的な予測がとても難しい」と気を引き締めた。
白老町議選立候補者(定数14)
佐 藤 雄 大 26 作業療法士 無・新
長谷川かおり 56 無 職 公・新
広 地 紀 彰 46 会社役員 無・現(2)
久 保 一 美 56 会社役員 無・新
大 渕 紀 夫 72 無 職 共・現(11)
森 哲 也 37 介 護 職 共・現(1)
松 田 謙 吾 77 無 職 無・現(9)
貮 又 聖 規 47 自 営 業 無・新
吉 谷 一 孝 51 会 社 員 無・現(2)
小 西 秀 延 54 会社役員 無・現(4)
氏 家 裕 治 59 会社役員 公・現(5)
前 田 博 之 73 無 職 無・現(3)
本 間 広 朗 62 陶 芸 家 無・現(3)
及 川 保 69 無 職 無・現(8)
西 田 祐 子 64 会 社 員 無・現(5)
左から名前、年齢、職業、政党(公=公明、共=共産、無は無所属)、現は現職、新は新人、丸数字は当選回数、届け出順、敬称略。