インターネットを活用した情報発信者として影響力を持つインフルエンサーで、タイのアイドルグループ「バンコクBNK48」の元メンバーJANCHAN(ジャンチャン)さん(25)ら同国女性タレント3人が2日、白老町に訪れた。道のインフルエンサー招聘(しょうへい)事業で来町し、アイヌ文化の魅力をインターネット交流サイト(SNS)でタイへ発信した。
来町したのは、JANCHANさんのほか、日本のファッション雑誌「LARME(ラルム)」専属モデルを務めるクリスタさん(24)とアンナさん(22)。いずれも日本との関わりが深く、中でもJANCHANさんは北海道の情報発信に協力してもらう道の「ほっかいどうスマイルアンバサダー」に任命されている。
3人はインフルエンサーとしても人気を誇ることから、来年4月の民族共生象徴空間(ウポポイ)開業を念頭に、アイヌ文化の魅力をSNSで伝えてもらう道の招聘事業で来道。1、2日の日程を組み、1日に札幌市アイヌ文化交流センターを訪れ、翌日にウポポイ開設地の白老町へ足を運んだ。
JANCHANさんらは同町の川沿生活館でアイヌ文様刺しゅうを体験した後、社台のコミュニティカフェ・ミナパチセを訪問。チェプオハウ(サケの汁物)、チェプイマニッ(サケの串焼き)、ユク(シカ肉)など、アイヌ民族の伝統料理にスマートフォンのカメラレンズを向け、若い女性の感覚でおしゃれに撮影した写真をインスタグラムに投稿した。
一連の体験を経てJANCHANさんは「タイでは北海道のブランド力が高く、アイヌ文化のことも伝えていきたい」とし、クリスタさんも「アイヌ民族の料理はインスタ映えもするし、とてもおいしい。タイの人もサケの料理は大好きなので、受け入れられると思う」と話した。北海道に初めて訪れたアンナさんは「この土地の素晴らしい自然や居心地の良さをタイにアピールしたい」と意気込んだ。
同行した道の担当者は「インフルエンサーの発信力が海外との経済交流拡大や観光客の増加につながれば」と期待していた。
3人は、道産品アンテナショップ「どさんこプラザ」が入店するタイ・バンコクの高島屋で11月に開かれるイベントにも出演し、北海道をPRするという。