私は2児の父親です。世界経済フォーラム(ダボス会議)に参加している仏教僧松本紹圭氏が昨年、白老町で講演された時に語った「子供たちに一つでも多くの選択肢を残す責任」という言葉には、親、そして社会の大人たちへの深い意味が込められているように感じています。単に、子供たちの将来の選択肢を増やすだけでなく、自分の人生を主体的に切り開いていく基盤づくりも必要、と言っているように思えるからです。
多様な選択肢の中から、自分の興味関心や才能に合った道を選ぶことで、子供たちは自己実現に向けて大きく一歩を踏み出すことができるため、これらを外的要因で狭めてしまう状態を生み出してはいけません。
親や地域の先輩として、子供をスポーツ、芸術、ボランティアなど、さまざまな活動に参加させ、視野や興味の幅を広げられるようにしたい。さらに、子供たちの考えを聞き、共感し、意見交換し、自己肯定感を高め、主体性を伸ばせるようにしたいです。
失敗は成功への第一歩。失敗から学ぶ機会を与えることで、子供たちは困難を乗り越える力を身に付けることができます。一人の人間として尊重し、それぞれの個性や才能を伸ばせるような環境を提供することが大切。子供が自力で問題解決できるよう、適切にサポートしながら、自主性を尊重することも重要です。
学びは一生続くので、常に新しい知識やスキルを身に付ける意欲を持ち続けるように願いながら、わが子や地域の子供らと向き合っています。
(蒲原水産社長・白老)