安平町出身の大橋玲奈さん(21)=東京女子体育大学3年=が、10月17日から中国・紹興で開催される2019世界カヌーマラソン選手権大会に日本代表として初出場する。昨年11月に岐阜県で開かれた全日本長良川長距離選手権大会の女子10キロで3位となり、代表権を獲得。「初めての世界選手権でどこまでできるか。自己ベストを出したい」と意気込みを語る。
大橋さんは小学3年生の頃、先に競技を始めた兄の影響でカヌーに出合い、その後、安平の森カヌークラブに所属。学校に専門の部活動がなかったため、中学、高校はテニスと掛け持ちでカヌーを続け、高校卒業後にカヌー部のある東京女子体育大に進学した。整った練習環境の下、現在は今後に控える国体に向けた練習と並行しながら、短距離と長距離のトレーニングを交互に行う日々だ。
これまでアジア大会に出場した実績を持つが、世界選手権は未知の体験。世界選手権では3・4キロと15・4キロの2種目に出場。「周りからは『楽しんで来て』とよく言われるけれど、楽しみよりも不安の方が大きい」と苦笑いを浮かべる大橋さん。「海外の選手との差を痛感するかもしれないが、せっかく行くからには自分の力を出し切りたい」と言葉に力を込めた。
13日に安平の森カヌークラブの多田政拓代表とともに町役場を表敬訪問し、決意表明。及川秀一郎町長は「安平からスポーツで活躍する選手が出てくれたら」と期待し、「海外は日本と環境が全然違うので体には気をつけて」と激励の言葉を述べた。