11月1日に町制施行70周年を迎える白老町は、町の魅力を伝える「白老ご当地かるた」を28日までに完成させた。地元の企業・団体や住民が提案した、まちをPRするアイデアを官民一体で進めていく記念事業「しらおい魅力向上プロジェクト」の一環で、50セットを制作した。町内の教育機関や幼稚園、保育園、社会福祉法人などに配布する。
記念事業は、町民とともにまちの節目を祝おうと企画し、ご当地かるたは、ボランティア団体「仙台藩白老元陣屋資料館友の会」が発案した。5月に応募し、6月の事業選定委員会(委員長・鈴木徳子総務課長)で採択された。
読み札の46首は、同資料館が2017年度に実施した町内散策イベントを通じ参加者が詠んだ作品。町高齢者大学の文芸倶楽部の会員が推敲(すいこう)して仕上げた。
「あ=アヨロ鼻灯台 船を守り抜いた40年」「き=今日も行く 散歩の路(みち)は 萩の里」「す=スケソウのタラコ名高き虎杖浜」「て=鉄道の 直線日本一 白老から」など、白老の特色や特産、事の由来などを余すことなく紹介している。
絵札には、同友の会会長の川西政幸さん(81)と会員4人が読み札に合わせて名産品や観光名所をカメラに収めた写真を使用した。
発案に関わった川西さんは「白老の風物を一望できるかるたが生まれたことは画期的であり、感慨深い」と語っている。
同友の会は、町の事業とは別に50セット限定でかるたを制作し、同資料館で2000円で販売する。益金は、同友の会が行っているガイド活動などに充てる考えで、武永真館長(61)は「(今年は)町は70年、資料館と友の会は開館、創立40年の節目。かるたが町民だけでなく、白老ゆかりの人たちの手にも渡って郷土愛を育み、魅力を味わうきっかけになれば」と期待している。