ガチャガチャでまちをPR―。むかわ町観光協会は、同町の魅力を発信する「街ガチャinむかわ」を制作し、4日に発表した。カプセルの中身は、同町の名産品や名物などのミニグッズ10種類のキーホルダー。鵡川高校(柳本高秀校長)の生徒3人と話し合い、町民や観光客などにアンケートを実施して決めた。価格は1回300円(キャッシュレスのみ)で、17日から町内の施設や店舗計6カ所に設置する。
街ガチャは、地元名物を表したミニグッズ入りのカプセルを、回すことでランダムに取り出す遊び。全国各地で導入され、道内では小樽市、十勝管内本別町に次いで3例目となる。
提案したのは、町地域活性化起業人として2022年10月から活動する合同会社DMM.comの菊地大輔さん(55)。同協会では若い人の意見を取り入れるとともに、鵡川高と連携した取り組みにしたいと同校に相談。2月から生徒3人と商品化する地域資源の選定作業を始めた。
食べ物やキャラクターなど約40点が挙がり、3月に20点に絞り込んだ。4月に道の駅むかわ四季の館や同校の入学式で観光客や保護者などにアンケートを3回実施。結果を踏まえ、むかわ竜、シシャモすし、純米吟醸酒「鵡川」などのミニグッズキーホルダーを商品化した。1種類200個ずつ生産し、合計2000個が販売数量となる。
企画に参加した同校2年の冨野杏菜さん(17)は「自分たちで考えた物が形になり、すごくうれしい」と喜ぶ。梅沢祐莉さん(17)は「作る過程でどんな物にしたいか提案するなど、普段できないことができた」と感無量の様子。古根川里緒さん(16)は「今後、多くの人がむかわ町に来て街ガチャをし、気になった(名産品や名物を売る)店に行ってほしい」と願った。
同協会は6日の同校の学校祭で校内に機材を設置し、生徒や保護者などにプレ販売を行う。9、10両日は札幌市のホテルで一般にアピールする。17日から販売する場所は▽チャレンジショップ▽ぽぽんた市場▽道の駅むかわ四季の館▽コープさっぽろパセオむかわ店▽穂別キャンプ場▽穂別博物館。
イベント会場に設置する予定もあり、同協会は「売り上げや反響によって、増産や第2弾も検討したい」と説明した。