厚生労働省が発表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は1・26倍で、前月比横ばいだった。物価高騰を背景に生活費を賄おうと求職者数が増える一方、人手不足を受けて求人数も増加した。
有効求人倍率は、ハローワークで仕事を求める人1人に対し、何人分の求人があるかを示す。有効求職者数は前月比0・2%増、有効求人数は0・3%増だった。
新規求人数は原数値ベースで前年同月比2・2%増加。情報通信業が大きく伸びたほか、大阪・関西万博に関連し、警備業を含むサービス業の求人も増えた。
総務省が5月30日に発表した4月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は2・5%で前月比横ばい。完全失業者数が前月比3万人増の176万人、就業者数は4万人減の6804万人だった。
原数値で見た正規職員・従業員数は3709万人と、比較可能な2013年1月以降で最多を記録した。新卒者の就職のほか、非正規から正規への転換も寄与した。