自転車利用は健康寿命の延伸につながり、その傾向は車を運転しない人でより顕著だと、筑波大などの研究グループが発表した。
研究グループは、2013年に茨城県笠間市の高齢者6385人を対象に、週当たりの自転車利用時間などを調査。17年には、対象者のうち回答を得られた高齢者3558人について、自転車利用状況の変化(利用なし、利用開始、停止、継続)を調べ、自転車利用と要介護状態の発生および死亡率との関連を検討した。要介護と死亡の状況は23年まで追跡した。
その結果、13年に自転車を利用していた人は、非利用者に比べ、要介護リスクが14~21%、死亡リスクが17~24%低かった。また、17年に自転車利用を継続していた人では、要介護リスクが26%、死亡リスクが31%低かった。
車の運転をしない高齢者に限った場合、自転車利用を継続していた人では要介護リスクが41%、新たに利用を始めた人では50%低かった。
(メディカルトリビューン=時事)