安平町早来大町の飲食店「NORTHERNBREW Sports&Beer Bar(ノーザンブリュースポーツアンドビアバー)」は、町の特産品の菜の花から抽出した酵母を使用したクラフトビールを開発した。5月下旬からイベントや店頭で販売を始め、購入客の評判も上々だ。
経営者の坪松賢太さん(37)は2023年5月、函館工業高等専門学校で菜の花の酵母を使った日本酒造りが行われていることを知った。すぐに開発に携わる同校の教授に連絡を取り、町産農産物を原料にしたビールに菜の花の酵母を使用できないか相談。協力の承諾が得られたため、同校に菜の花を送り、秋から冬にかけて酵母の抽出と培養を行った。
今年に入って洞爺湖町のブルワリーで醸造し、5月にオリジナルのビールが完成。同26日からキッチンカーや店で販売している。独特な香りや後に残る苦みがあり、愛好家からは「面白い」との声が上がる。
店舗価格はMサイズ660円から。数量限定で、現在は販売を終了しているが、坪松さんは「酵母はあるので今後、通年の販売も検討したい」と話している。