近ごろ見慣れない茶トラの猫が、近所の道路や家々の庭を行き来するようになった。わが家の庭にも姿を見せたが、建物周りの忌避材に気が付いたのか来たのは一度だけ。わが家には室内飼育の雄猫がいて以前、玄関扉などに突然スプレー行為を始めたことがあった。早くに去勢手術をし、成猫になってもなかった行為に戸惑っていたら、玄関扉の外側の縁に外猫のマーキング痕を見つけて納得した。以来、時々は住宅周囲に忌避材を置くようにしている。茶トラは目が合うと素早く逃げる。新参の野良かもしれない。
道が今春、札幌など道内4地区に動物愛護センターを開設した。「あいにきた」が愛称だ。各地の保健所で一定期間収容された犬猫を引き取り、飼育、譲渡する活動を行う。家族となる動物のパートナーに「会いに来た」と愛護センターの愛、北海道の北の意味を重ねたそうだ。
わが家のも保護猫で、6年前に保健所が縁をつないでくれた。一緒に暮らすだけで家族に笑いと思い出をつくってくれている。日常を彩ってくれている。
愛護センターが活動を支援し協力する道民のパートナーを募っている。新たに犬猫を飼育できるわけではないが、登録した。時にその小さな命に、支えられる自分や家族がいると思っている。(司)