カナダのビショップス大学に在籍する先住民族の学生や教員ら9人が17~19日、白老町に滞在し、白老アイヌ協会との交流やポロト湖畔の散策、たき火を囲んだ昼食を堪能した。平取町なども訪れ、26日に帰国する予定。
一行は、カナダの先住民クリー族、ミクマク族、モホーク族などにルーツを持つ学生らで、それぞれ英文学や美術、教育学などを専攻している。北方地域の先住民族の共通性や違いをアイヌ民族や地域から学ぼう―と白老を訪れた。
17日には白老アイヌ協会の山丸和幸理事長(75)と会談し、差別を受けてきたお互いの歴史や先住権を取り巻く現状について話し合った。会員らからアイヌ文様入りのコースター作りなども学んだ。
18日は、白老おもてなしガイドセンターの会員の案内でポロト自然休養林を散策し、昼食後はミクマク族に伝わる伝統歌やクリー族の祈りの歌を披露した。ミクマク族にルーツを持つ同大2年のジェイコブ・ルゴフさん(21)は「互いの歴史などについて対話できたことを光栄に思う。来訪を機に生まれたつながりを、あすに紡いでいきたい」と語った。
この後、ムックリ製作体験や町内在住の文化伝承者、宇梶静江さん(91)とも交流した。