欧州方面に行く場合、フランスのシャルル・ド・ゴール空港や英国のヒースロー空港などへ、日本からの直通便が出ているものもありますが、それ以外の所については大きな空港を経由して乗り継ぎ便で向かうことになります。コロナ禍で各都市への直行便が減っておりましたが、昨年の夏から徐々に復活してきているようです。
残念ながら、現在では直行便でもロシア上空を避けて通るため、飛行時間がいくらか長くなっている状態です。全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)の場合、ヒースロー空港との飛行ルートとして、北極圏を経由する北回りとトルコなどを経由する南回りの2種類の迂回(うかい)ルートが使われております。
最近、注目されている航空会社にアラブ首長国連邦のエミレーツ航空やカタール航空などの中東便があります。これらはエミレーツ航空の本拠地のドバイ国際空港やカタールの首都ドーハにあるドーハ国際空港などを経由する乗り継ぎ便となりますが、何よりも費用が安く済むことに特徴があります。航空券の代金には燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)が含まれるので費用が高くなる大きな要因となっていますが、中東便は産油地を持っているため安く済みます。カタール航空は燃油サーチャージを取らないことでかなり注目されているようです。
私もこの安さに引かれ、学生時代に何度かお世話になりましたが、使用している機材は新しく、飛行機内で快適に過ごすことができました。他の便と比べ乗り継ぎ時間が長く設定されているのが面白いところですが、この話は次回に持ち越したいと思います。
(苫小牧工業高等専門学校准教授)