白老町陣屋町の仙台藩白老元陣屋資料館(武永真館長)は25日、小学生向けの科学工作教室を館内で初めて開いた。同資料館友の会の会員でもある白老東高校の生徒たちが、町内から参加した親子6組13人に紙コップを使った万華鏡の作り方などを手ほどきし、科学の不思議を楽しく伝えた。
教室は高校生会員3人が企画し、武永館長らが後押し。館長の知人で元苫小牧市美術博物館館長、現市科学センター嘱託職員の荒川忠宏さんが昨年12月、生徒たちに実験の進め方などを指導している。
高校生会員たちはこの日、2枚の偏光板を重ね合わせ、光が屈折する様子を観察できる紙コップの万華鏡や、スーパーボールが弾む反動でストローのロケットを飛ばすおもちゃの作り方を指導した。
陣羽織を身に着け、児童らがはさみを使ったり、偏光板を扱ったりする際は「手を切らないようにね」と注意を促した。完成したおもちゃで遊ぶ時は、安全性に配慮した。
父親、兄と3人で参加した萩野小学校3年の乳井柊人君(9)は「(指導が)分かりやすく、完成できて楽しかった。科学工作をもっとやってみたい」と目を輝かせた。
教室を終え、白老東高3年の千葉瑞椛さん(18)は「自分が面白いと思った科学の不思議が、子どもたちの笑顔を見て『伝わった』と感じたので、うれしかった」と感慨深げ。武永館長は「笑顔の広がる素晴らしい会にできた。高校生会員たちの頑張りには本当に感謝している」と目を細めた。